GROSPERRIN Cognac Fins Bois Héritage N°72 pour BAR DORAS 192本限定 (70cl/51%vol)
49,280円
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SOLD OUT
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています
《グランド・シャンパーニュ地区が最高峰とは言えないことを証明したグロペランのファン・ボア地区コニャック》
【輸入経緯】
今回の自社輸入は日本でもコアなファンから絶大な人気を持つ「GROSPERRIN(グロペラン)」です。
※仏語でSを発音しないためグロスペランでなくグロペランとなります。
グロペランはコニャック町から約30キロ西へ離れた隣町、シャラント川左岸にあるフランス最古のサント町に本社を構える1992年創業のネゴシアンです。自家栽培から蒸留、熟成、瓶詰まで全工程を自家で行うプロプリエテール・コニャックと違い、ネゴシアンは幾つかに細かなカテゴリーは分かれますが、スコッチウイスキーに例えて分かりやすく簡単に言うとブレンデッドウイスキーやボトラーズの立ち位置となります。グロペランは後者のボトラーズ的な存在です。
現在日本へは「信濃屋」さんより幾つもの素晴らしいコニャックが輸入され、コニャックファンだけでなくウイスキーラバーをも魅了しています。
2018年に信濃屋さんとグロペランを訪れて弊店とのプライベートボトル(PB)としてのリリースがありました。以下『』内は輸入元、信濃屋さんのグロペランの紹介内容を転載します。
『グロペランをブランド化するラ・ガバール社はフランス西部シャラント・マリティーム県のサントに本社を構える1992年創業のネゴシアンです。先代のJean Grosperrin(ジャン・グロペラン)氏は地元シャラントで、コニャックやワインを商社に紹介する生産者との仲介役を担ってきました。家族経営の小さな蒸留所を訪ね、色々な生産者を商社に紹介していく中で、ジャン氏は各セラーに卓越したコニャックが眠っている事に気が付きます。優良原酒が大手メーカーに買われ、膨大なブレンド用の一原酒として消えていくのを目の当たりにし、いつしかそれらを主役として扱いたいという想いにかきたてられました。その後間もなく、価値を理解してくれる人達にそれらを届けたいという想いから、自らが最良原酒の買い付けを始め、今のグロペランの礎が築かれていきます。その熱い想いは、良い原酒が集まった1992年に満を辞してラ・ガバール社を設立する事で実を結び始めます。1999年には遂に、ジャン氏が買い付けた最良の原酒を販売すべく「Jean Grosperrin Cognac de Collection」が誕生し、これまで眠っていた素晴らしい原酒が少しずつマーケットに開放され始めています。2004年からは息子のGuilhem Grosperrin(ギレム・グロペラン)が加わり、先代の意思をしっかり受け継ぎ、今では同ブランドの販売を一任されています。ギレム氏はオールジャンルのスピリッツに精通しており、卓越したテイスティング能力と、樽の選定能力は業界屈指のセンスを持ち、もの静かな人柄ながら、哲学と信念も持った職人気質に溢れています。ブランド自体の歴史は浅いですが、それまでの過程で構築してきたコネクションや経験値が根底を支える、今後の動向が注目される質実剛健のネゴシアンです。2017年9月に同氏が信濃屋へ来社した際に誘いを受け、2018年春に札幌「THE BOW BAR」本間氏、浅草「BAR DORAS」中森氏と共に生産者を訪問し厳選された原酒を…』
2018年と2019年の年末に発売されたPBは現在でも話題になるコニャックとなりました。
信濃屋さんとの初訪問の2018年以降、自身として例年のコニャック廻りでサント町まで足を伸ばしグロペランを訪問しては、ギレムさんとコニャックが眠るシャラント川沿いのセラーで2人きりで樽から汲んではテイスティングを行い、その中から「これは!」と特に響いた原酒をその樽やボンボンヌから直接ボトリングしていただき、通常の伝統的なボトルラベルと違い、ギレムさんの妹のエクセルさんが描く絵描きラベルで持ち帰らせていただいてきました。
どの樽を飲んでも共通した“グロペラン味”があり、信濃屋さんのご紹介文にあるよう、樽の選定能力、一緒にテイスティングしていて鋭い能力を肌で感じ、テイスティングの合間にギレムさんに「リスペクトしています」と話すと、私自身に返してくれたパワーとなる感慨深いお言葉は忘れません。原酒に向かい合い、お互い無言で真剣勝負する中で生まれた共感と絆が訪問の度に増していきました。
コロナ禍にて2年間渡欧出来ない間に輸入酒販卸売・小売・通販の販売業免許を取得し、以降弊店のPBを各造り手とやり取りを重ね輸入し、リリースして参りましたが、グロペランに関しては信濃屋さんが輸入していることから手を付けずにおりました。
今年に入りPBの卸売をさせて頂いてます信濃屋輸入部田地商店さんへ、「大手や酒屋さん等のインポーターが定番ボトルを広め、自身のようなバーテンダーによる輸入では限定PBをアクセントにするバランスは両方の相乗効果があり、酒類業界の活性化になり良いのではないか」との心にある持論を延べ、自らが輸入しているPBの造り手から定番商品を田地商店さんに提案した流れから、田地商店さんからグロペランもPBとして是非とお言葉をいただき、コニャックをPBだけでなく定番商品へ繋げ、より日本でコニャックを広めていける良き会談となり、その後グロペランのPBへ動く流れとなりました。
PBに決めたい原酒は貯蔵庫でギレムさんと共感した樽や最良年の1973年産等の味わいをリクエストし、ギレムさんのおすすめも含めて送っていただいた10種のカスクサンプルの中で、飛び抜けていたのが今回の「Fins Bois N°72」で即決でした。こちらを含めたファン・ボア地区産、グランド・シャンパーニュ地区産、プティット・シャンパーニュ地区産、ボルドリ地区産も含まれていました。また因みにリクエストした原酒は10個中3番目となり、ギレムさんから「何度もテイスティングしてゆっくり決めてください」との言葉からテイスティングする時間帯や注ぐ量、グラスの違いで何度も検証を重ねてもFins Bois N°72のインパクトが強く残り決めました。
PBもエクセルさんの絵描きラベルと絵の希望をリクエストし、その中から決めたのが今回のラベルです。
今年は7つのPBをリリースしてきましたが、年末スペシャルに相応しいと思います。
圧倒的な存在感は、グランド・シャンパーニュ地区が最高峰とは言えないことを証明したコニャックです。
【テイスティングコメント】
約5年前、コニャックの造り手にカスクストレングス(樽出)でのプライベートボトル(PB)をリクエストしても「カスクストレングスは美味しくない、度数を落として優しく華やかさを出すのがフランスの伝統」という返答があるような文化が長年守られてきましたが、グロペランはいち早くシングルカスク、カスクストレングスの商品にスポットを当てていました。近年のウイスキーブームの影響も大きく、現在ではコニャックのカスクストレングスも目にすることが多くなりましたが、自家生産のプロプリエテール・コニャックでなく全ての農家を遠目から平等に見ることが出来るネゴシアンであるため、カスクストレングスへも先駆者となったグロペランです。
今回の希少なコニャックは、ボルドリ地区の上部側に位置するファン・ボワ(FB)地区マタ村にある小さな農場で生産されました。品種はユニ・ブラン種100%で、16ヘクトリットルの伝統的なシャラント式アランビック蒸留器で、現在のガス式と違い1回目の蒸留では燃料に木材が使用され、2回目の蒸留には木炭が使用されていました。
独創的な味わいに目を付けたギレムさんが購入したばかりの原酒で、今日に至るまでまだ誰にも瓶詰めされていない、1972年蒸留の2023年8月3日にボトリングされた50年熟成となります。
グランド・シャンパーニュ(GC)地区での50年熟成はざらにありますが、早熟なFB地区での50年熟成はGC地区に変換すると80〜100年の熟成の意味があり、アタックは柔らかく滑らかでクリーミーで香り高く、ゆっくりと力強さを増していきます。香り味わい共にパパイヤ、マンゴーに似た黄桃の貴熟した南国系の甘みやドライマンゴーの濃厚なフルーツの甘みが強烈に迸ります。ドライフラワーやバラのエレガントな香りも相乗し、エキゾチックで美しいコニャックです。
蒸留前に仕込み水が入るウイスキーと違いブドウ果汁だけを蒸留するため、家で飲む際には少しずつ飲んでは再度また注ぐより、1回で多めの量を注ぐと眠っている潜在能力が開花します。家でのおすすめはトリプルショット(90ml)をグラスに注ぎ、1時間半〜2時間の映画を観ながら飲むと鳥肌が立つ感動が迎えてくれます。カスクストレングスのコニャックは力強さがある分、ゆっくりと時間をかけて変化を楽しめます。ボトル開封からの変化もご期待ください。
バーでの提供もハーフ(15ml)より、20mlでは15mlでは出てこないポテンシャルがハーフ以降に出てくるのでおすすめです。
熟して長く続く官能的なグラスの残り香もトータルで1杯の金額に含まれるため、残り香で真白にグラスが曇ると“パーフェクトグラス”と称しています。
輸入経緯にも書きましたすべてに共通する“グロペラン味”、6地区で一等地と云われるGC地区が最高峰ではないのを証明し、テイスティングした際に格違いの品格から感極まり涙腺が緩んでしまったトロピカル・ビューティーなコニャックです。
Commented & tasted by Yasutaka NAKAMORI
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