長年コニャックの造り手を廻る中、グランド・シャンパーニュ地区で現在トップを走っている勢いを感じる「フランソワ・ヴォワイエ」より念願のBAR DORAS向けプライベートボトルを酒販DORASよりリリースすることが出来ました。　 訪問時に毎回担当の輸出マネージャーより、「他の造り手からリリースしているようなプライベートボトルをヴォワイエからも是非やりませんか？」と嬉しい提案をしていただき、「私自身が輸入免許を持っていても日本に正規代理店(ラールアルコル合同会社様)が付いているので、確認して可能であれば実現したいです」とのやり取りから正規代理店に連絡をとり、正規代理店を通してプライベートボトルを行うことになりました。 輸出マネージャーには今年(2022年)2月の訪問前にプライベートボトル用の原酒をリクエストしてあり、冬場の貯蔵庫で樽からのテイスティングでは原酒が冷たいため、訪問時には事前にボトルに移して用意していただいていた6つの原酒と向き合いました。 その中で、圧倒的な存在感を放つ1977ヴィンテージに出逢い、興奮を蒸留所長ピエール・ヴォードン氏に伝えると「この樽はフランソワ・ヴォワイエを象徴するコニャックで、しかも私の生まれ年で特に思い入れがあり良い選択です」と聞き、決めた原酒を帰国した後の隔離ホテルで正規代理店に伝え、以降プライベートボトルへと進めてきました。 また、ラベルに関しては輸入マネージャーと直接やり取りを行い、樽にDORASが描かれた素晴らしいラベルが完成しました。 ラベル裏に貼られるシールの輸入者及び引取先だけが卸売の権利があり、今回は自身が輸入元にならないため酒販DORASから酒屋さんへの卸しが出来ません。その中で今回ボトリングの96本すべてをDORASに卸していただきました。それにより弊店からのみの独占発売となります。 現在で出逢った現行最高峰のコニャックをお届け致します。 【テイスティングコメント】 フランソワ・ヴォワイエを象徴する飛び抜けた南国フルーツ香や味わいは他の追随を許さない唯一無二の存在感があります。 初めての訪問時、蒸留所長ピエール・ヴォードン氏に「なぜここまで南国フルーツのランシオ香を出せるのですか？」と質問すると「いい質問ですね。ではお魅せしましょう」と幾つもの樽から原酒を出し、「まず1つ1つをテイスティングしてみてください」とで、それぞれをテイスティングしました。 グランド・シャンパーニュ地区超一等地となる“黄金の3角地帯”ヴェリエール村の急斜面の石灰質土壌から造られるコニャックは100年もの長期熟成に耐えられる酸度が乗り、厚みのあるボディがそれぞれに出ていました。その後ヴォードン氏はそれぞれの原酒をメッシリンダーで細かく測り、1つのグラスに混ぜ合わすと驚異の南国フレーバーと味わいが表れ、手品を見ているような衝撃を受けました。 超一等地のブドウに加え、コニャック界注目のマスターブレンダーのテクニックから、現在のコニャックでトップを走っている造り手と思います。 1977年原酒は、そのフランソワ・ヴォワイエの味わいすべてが1番に表れていました。 45年熟成の樽出し48.7%は度数以上の濃さがあり、グァバやマンゴー系の南国フルーツが強烈に飛び抜ける“ランシオ”という言葉が軽くなってしまうので使いたくないほどの偉大さ、ボリューム、余韻、満足度すべてにおいて出る言葉がない、現行最高峰の味わいに陶酔出来る感動のコニャックです。 Commented ＆ tasted by Yasutaka NAKAMORI